高配当株ポートフォリオ艦隊☆司令長官の奮戦記

配当再投資戦略で資産形成を目指すサラリーマン投資家の手記

【シャープ (6753)】株価が長期間じわじわ下落する底なし沼

先日、米国ハイテク株をはじめとする株価急落騒動があった。


すでに落ち着きを取り戻した感があったが、今朝株価を確認したらIBMが7%超も急落しており、おかげで一瞬で眠気が吹き飛んだ。


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さて、このように株価が急落して低迷しても、安定して配当金を産んでくれれば、長期投資家としては問題ない。むしろ、株数を増やす好機だといえるだろう。


本当に怖いのは、株価が長期にわたりじわじわと底なし沼のように下がり続けるケースだ。


それが私のポートフォリオ艦隊の旗艦、シャープ(6753)である。


この、2年を超える長期下落の惨状をご覧あれ。


シャープ (6753)

出所:SBI証券ホームページ


シャープは、たしか2015年だったかしら、経営危機の中を台湾の鴻海に買収された。


その後、2016年秋のトランプ大統領選挙から急騰しはじめ、2017年春には最高値500円(株式併合前)まで行ったが、そこから下落が始まった。


その頃の私はまだキャピタルゲインで大儲けを夢見ていたので、最高値付近で乗っかった。それ以来、私はこの銘柄と奈落の底へ向けて旅を続けている。


先日、ついに株価が2,000円を切ってしまった。MAX到達点から見れば6割の下落である。かのゼネラル・エレクトリック(GE)を保有する人々もこれを見れば少しは心が安らぐことだろう。


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振り返ってみると、シャープは急激に株価が落ちるということは無く、毎日目に見えないくらい、少しずつ、少しずつ落ちていった。そのため、損切に踏み切るタイミングが上手く見いだせなかったように思う。


この銘柄に財産の大半を集中投資していたらと想像するとぞっとする。


それにしても、ここまで嫌らしく下げ続けるとは、何か裏があるのでは・・・と疑ってしまいたくなる。


8Kテレビという希望もあるし、ここまで下げたら急反発という期待もできそうなので、辛抱強く保有し続けようと思っている。

【サラリーマン】名もなき雑用、上司への服従。いくら頑張っても価値あるスキルは身に着かない。

サラリーマンは日々凄まじい努力をしているが、「社畜」などと呼ばれて蔑まれている。


皆様もご経験のとおり、サラリーマンの仕事はとてつもなくハードである。上司から無理難題を命じられ、複雑怪奇な社内調整をこなし、超絶技巧のExcelを駆使して数字を集計し、寝る間も惜しんでプレゼン資料を作り上げ、朝から晩まで続く会議を戦い抜く。


スパルタの戦士もびっくりするほどの勇猛果敢な戦いぶりだ。


だが、そのサラリーマンが自らを「社畜」と名乗って自虐ネタに走ることを強いられるほど蔑まれているのはなぜか?


彼らがやっている仕事をみれば、「社畜」などと蔑まれる理由が分かるはずだ。


サラリーマンに与えられる仕事の多くは、細分化された作業である。


例えば、
・他の誰かが作成したエクセルの数字をアップデートする作業
・プロジェクトの全体から切り出されたひとかたまりの作業
・他のメンバーたちが作った資料のとりまとめをする作業


このような仕事の一つひとつが難しく、また、会社という巨大組織を動かすためには必要な仕事であることは言うまでもない。


だが、サラリーマンに与えられるこれらの仕事は、会社を動かすための立派な仕事が極限まで細分化された「名もなき雑用」なのである。そこには「自分の力で何かひとつの仕事を完成させる」という最高のやりがいを感じられる機会はほとんどない。


このような仕事をしていると、人間はいつの間にか誇りを失っていく。


マルクスも『共産党宣言』のなかで分業を批判して次のように指摘している。

プロレタリアの労働は、機械装置の拡張や分業によって、あらゆる独立的性格を、したがってまた、労働者にとってあらゆる魅力を失った。労働者は機械の単なる付属物となり、こういう付属物として、ただもっとも単純な、もっとも単調な、もっともたやすく習得できるこつを要求されるだけである。


さて、自分で仕事を完成させるという喜びを失ったサラリーマンが集まると、ヒエラルキーをめぐる争いが始まる。彼らはもはや自分の仕事はどうでもよく、いかに組織内で良いポジションを取れるかが唯一の関心事になる。


そのような職場では、複雑きわまる人間関係の網の目を縫うような繊細なコミュニケーションが要求される。また、近代の経済合理主義にはあるまじき、封建主義的な絶対服従という価値観に支配されている。


それだけではない。


仕事を複雑に細分化したせいで相互の連携がすごく難しくなる。自分が何をやっているのか、相手に何を求めているのか、他のメンバーに伝えるのは一苦労である。「名もなき雑用」をするもの同士の軋轢が常に生じるようになる。


サラリーマンは、このような困難な環境を克服しつつ、グローバル競争で勝てるような成果を上げることを求められているのである。


ここからが結論だ。


このような環境では常に何かしらのトラブルが発生する。


・若造の態度が失礼だったから、お偉いさんが機嫌を損ねて動かない。
・他の部署に協力を依頼したけど、意図が伝わらなくてスルーされた。
・仕事が難し過ぎるため、みんな逃げ腰なり、何も進まなくなった。
・社内の監査で些細な点を大きく取り上げられ、対応に困っている。


サラリーマンはこういった様々なトラブルを克服するために多大なエネルギーを費やしている。悪いことではない。このようなトラブルを乗り越えて仕事を前進させることこそ、組織運営で最も大事なことであるといえるからだ。


だが、個人が置かれた立場としては、毎日がトラブルまみれ、創造的なことに意識を集中させる時間などほとんど持つことはできない悲惨な状況だろう。


これはちょうど、貧乏で揉め事だらけの家庭では、子供が勉強できず良い大学に行けないのと似ている。


毎日のように起きるトラブルや揉め事を処理するのは並みの労力ではないが、それを一つひとつ解決しても自分に付加価値が付くわけではない。


これが、サラリーマンが頑張ってもいまいち報われない理由なのではないかと思う。

ハイテク株の急落に巻き込まれた高配当株。インカムゲイン投資家はこのような機会を待っていた。

配当再投資の環境が良くなり、ワインで乾杯したい気持ちだ。


株価の急落はとりあえず終息したようだ。


過去2日間でNYダウは1300ドルあまり下がって、いまは落ち着きを取り戻している。


今回の騒ぎはハイテク株の急落から始まったので、高値が警戒されていたこのセクターに限った調整かと思っていたのだが、あまりの爆風の強さに、わが高配当株ポートフォリオ艦隊の含み益まで吹き飛んでしまったようだ。


フィリップモリスなどの高配当銘柄は、半年くらい前にすでに大きく値を下げており、米国株ブログ村では、爆損を抱えたシーゲルの弟子たちが嘆き悲しむのが日常の光景となっていた。


そのため、これら高配当シーゲル銘柄はそこまで割高ではなかったと思うが、この2日間でボコボコに叩き売られる羽目になってしまった。


おおかた、ハイテク株の高値警戒、米金利上昇、米中貿易戦争といった悪材料のなかでドサクサに紛れて売られてしまったのであろう。


高配当再投資戦略を実践する超長期投資家たちにとっては、歓迎すべき状況だ。わが家計でも、虎の子の資金をディフェンシブ銘柄にぶちこんでいきたいと思う。